邦楽ミニコンサート@金井原苑(続報)
邦楽ミニコンサート@金井原苑の演奏の最後にデイサービス参加の皆さんに箏と尺八の伴奏で春の歌の何曲かを歌っていただきました。
「春よ来い」、「春が来た」、「春の小川」、「ちょうちょ」と歌って、最後の「花影」の前にお箏の調弦替えの間があったで、その歌詞
十五夜お月さま ひとりぼち
桜吹雪の 花かげに
花嫁すがたの おねえさま
くるまにゆられて ゆきました
十五夜お月さま ひとりぼち
桜吹雪の 花かげに
遠いお里の おねえさま
わたしはひとりに なりました
と同じようにして嫁がれた方はいらっしゃいますか?と聞いたところ、3~4人のおばあさんがスッと手を挙げました。
そのうちのお一人、最前列の90歳を超えていらっしゃいそうなおばあさんがとつとつと話し始めたのです。
…………
「何に乗って行ったと思います?」
「人力車ですか?」(私)
「馬だよ」
…………
「玄関からは入れないんだ。……お勝手から入るの。」
…………
「箒でお尻を3度もたたかれてね。」(どうして?)
…………
「相手も顔もよくわからない……」(お婿さんの顔?)
…………
「うれしくなんかちっともない……。涙が出たよ。」
「それは、どちらですか?」(別のおばあさん)
「栃木」
…………
まだまだ話は続きそうだったのですが、司会の方に先を促されて花影の演奏に移りましたが、皆さんの歌を聞きながら、目頭が熱くなってしまいました。