自治会邦楽ミニコンサート
地元の自治会の新年会で演奏しました。
こちらでの演奏は去年に続き二度目です。八千代獅子、春の海、尺八本曲(調べ・下り葉)、日本の歌(黒田節、富士山、鞠と殿様)の4曲です。日本の歌3曲は皆さんに歌っていただきました。
尺八本曲は、去年は「鹿の遠音」をやりましたので、ことしは少し趣をかえて「根笹派錦風流 調べ・下り葉」にしました。一般の方の前でこの曲を吹くのは初めてです。前置きとして曲の特徴である「コミ吹き」奏法について説明をしました。これは横隔膜に周期的に力を入れ、同時に喉でクックッと音を切る奏法でして、曲の中でずっとバックグラウンドとして「クックッ….」と鳴っています。一種のビブラートとも考えることができます。
根笹派錦風流の本曲は津軽藩(弘前藩)の殿様が自ら愛好し、藩士の間で吹かれたと聞いています。「コミ吹き」というとても変わった奏法がどうしてできたのかいろいろな説があるようですが、私は青森は冬、寒いからだと思っています。横隔膜を使って「クックッ….」とやっているとお腹の中から温まってくるのです。
また、もう一つ思うのは、津軽弁て口をあまり開けずに声を出し鼻にこもった声にになりますね(私にはフランス語にしか聞こえません)。やはり冬、寒いから口を閉じ気味にするようになるではないでしょうか?コミ吹きも息の出し惜しみ(クッと瞬間的に音を出し、それ以外では弱い音で吹き、息を節約する)しているように思います。
共演者の面々。
終了後、昨年と同様に、懐石料理屋さんのお弁当をいただきました。このお弁当がとても美味しくて….。