マオリを訪ねる旅06/06(その2)

旅程:
6/21 18:15成田発
6/22 7:55 Aukland着、国内便でKerikeriへ、Copthorne Waitangi Hotel泊
6/23 Bays of Islands観光、Treaty Ground見学
6/24 WhangareiでHoneの舞踊団の練習見学、舞踊のコンペ見学、演奏
6/25 Kaihuへ移動、Maraeに泊
6/26 Waipouaの森、Hokianga湾見学
6/27 山菜採り、夜コンサート
6/28 WhangareiからWellingtonへ移動、Taniaさんと食事、Kingsgate Hotel Oriental泊
6/29 Te Papa博物館見学、Johnny Edmonds, Williams, Taniaさんと昼食、4pm Wellington発Auklandへ、Jet Innホテル泊
6/30 10:20 Auklandより18:30 成田


6/27

とても冷え込んだ。外は一面の下で白い。これほど冷えるのは珍しいとのこと。

霜が降りた。

霜が降りた。


今日はマラエで夜にコンサートを開催する予定。村の人や知り合いなど20-30人が集まる予定という。品川先生と利恵ちゃんはToiさんと Whangareiに買い物や博物館見物に出掛け、残った人の何人かで午後よりバーナードと奥さんと共に山菜とりにでかけた。やっと見つけたのは、ウォータクレス(クレソン)の群落。かご一杯とり、バーナードはさらに飾り付け用のシダを採る。
クレソンやシダなどを採集

クレソンやシダなどを採集

細長い葉で編みもの(weaving)を実演するトイさん。

細長い葉で編みもの(weaving)を実演するトイさん。

夕方、人が集まってきた。15人位かな。まずは食事。今日は、正月でもあるためか、大変なごちそうがテーブルに並んだ。牡蠣、ムール貝、アワビの酢の物、シチュー。鳥の料理2品。鯛。その他。聞くと2-3年に一度のごちそうだとのこと。貝や鯛は、自分たちで採ったものだそうだ。マオリには自由に漁ができる場所が割り当てられているとのこと。ただし、販売は禁止されている。


鳥料理

鳥料理

アワビ、カキなどの酢の物

アワビ、カキなどの酢の物

右端は村長さん

右端は村長さん

子供達

子供達

さて、ミニコンサートが始まった。演奏の順をどうするか頭を悩ませた末に、鹿の遠音、キビタキの森、黒髪、笛、昔遊び(かごめかごめ、あんたがたどこさ)、春の海、フラメンコソロ、フラメンコ(鳥のようにを伴奏で)、炭坑節と決めた。最初に、例によって、マオリ側から挨拶と、マオリの子供達のハカ(戦の挑戦的な踊り)。その後、こちらの演奏に入る。私が拙い英語で簡単な曲紹介をしながら進めた。鹿の遠音は2分に縮めたバージョン。キビタキはミニ尺八で鳥の鳴き真似のカデンツァを入れた。仲林先生はミニ箏なので、迫力を出すのに苦労している様子。ピッチメータを忘れたので、調弦に苦労し、春の海はピッチがずれたまま始まってしまい、残念ながら失敗であった。暗譜での初舞台だったのに!

日本の子供遊びを一緒に

日本の子供遊びを一緒に

演奏は全体としては昔遊びなども入れて、アットホームな演奏会になった。先方からは、歌のお返しがあり、女の人とを子供で素晴らしい歌を披露してくれた。マオリは歌い出すと自然とハモるのですね。

このあと、バーナードから始まって、村の長老まで何人かのひとが丁寧な挨拶をされた。長老の挨拶は、とても長く、2-30分続いたように思われる。文字のないマオリの文化では、お話が非常に大事されるようだ。バーナードも若いけれど、話がうまいようだ。

「こうした交流を続けるべきだ。ヒデオ、つづけていかなければいけないよ。」と品川先生はハッパをかけられていた。

夜の星のきれいなことといったらない。天の川がくっきりと見える。あれが南十字星だと品川先生が教えてくれた。


6/28

Whangareiの飛行場で、Bernard, Manos, Alex, Toiさんと別れを告げて、プロペラ機に乗り込む。バーナードは、2週間くらいまえまで、ぎっくり腰で長く寝込んでいたとのことで、ときどき腰を痛そうにしていて気の毒だった。

Wellingtonにつきホテルへ。Taniaさんと今日会えるのかなど、品川先生が携帯で連絡を取っているようで、部屋で何もせず待っていると、ようやく連絡がとれたとのこと。

Taniaさんを交え、夕食をホテルでとる。TaniaさんはTourism(旅行企画)のデザインをしているとのこと。もともとはWaitangiの博物館に務めていた(と聞いた気がする)がしばらく前にWellingtonに引っ越したらしい。我々の旅行日程をアレンジしてくれた人だ。西洋人の面影もあるようで、純粋なマオリかどうかわからないが、笑顔のすてきな女性である。日本からプレゼントとして、羽織が送られて、とても喜んでいる様子。とても忙しそうな女性で、仕事を抜けて駆けつけたという感じだっ
た。

羽織を送られて喜ぶtaniaさん。

羽織を送られて喜ぶtaniaさん。


夜、町の方まで、品川先生と何人かで歩いて、お茶を飲んで帰ってきた。


6/29

午前中はTrust(マオリ-日本友好基金)の会合があるとのことで、これに一緒に参加した。Johnny EdmondsさんとWilliamさんと品川先生の打ち合わせなのだが、我々も同席した。私は、横でTrustの議題についての話を聞いていた。資金が少ないことなど、耳に入ってくる。

私が英語を話すのでEdmondsさんの隣に座らされ、今回の感想など、幾つか質問を受けた。また、リポートが欲しいと言われた。なにが良かったか、良くなかったかをまとめて欲しいという。写真のCDで送って欲しいとのこと。

エドモンドさんは、Waitangiの博物館の館長をされていて、品川先生と知り合った。1998年の事(?)だった。それからお付き合いが始まり、 Trustの設立に事が運んだとのこと。Trustの中身については良くわからないが、皆さんマオリの地位向上をめざして、献身的な活動をしているらしく、このTrustもその中の一環として位置づけられているのだろう。

午後は、Te Papaという博物館を見学。その途中、スーパーマーケットに寄り、野菜コーナーを覗き、沢山写真を撮った。野菜が安い。

マオリの遊びの実演

マオリの遊びの実演

Te Papaでは案内(ヨーロッパ系の女性)付きで見学。マオリとパケハ(非マオリ)が仲良くしているということを強調していた。マノスさんの彫刻が展示されていた。マノスさんはかなり著名人らしい。自然、化石、マラエの模型や楽器、マオリの遊びなどのコーナーを回ったが、時間が足りず、売店へ。編み物の本を2冊買う。ここでもManosさんの作品があり、ひとつは縄文ビーナスに雰囲気が似た焼き物で5,000ドルの値札がついていた。

Manosさんの作品

Manosさんの作品

縄文ビーナス?マノスさんの作品。

縄文ビーナス?マノスさんの作品。

マオリの楽器など

マオリの楽器など

空港まで、Johnnyさん、奥さん、Williamさんが見送りに来てくれた。Auklandへ飛び、空港近くのJet Innホテルに泊まる。

Johnny Edmonds氏

Johnny Edmonds氏


ホテルのレストランは味付けは悪くないが、マラエでのごちそうのほうがずっとおいしい。品川先生は、もう後は、明日の飛行機に乗るところまで来たので、ホットされた様子でワインをおいしそうに召し上がっていた。

食後に、仲林先生、相原悦子さん、井上さんとお話をした。基金に少しでもお役に立ちたいね、ということになり、寄付という案も出たがそれより(帰国報告?)コンサートを企画しようと仲林さんが提案され、皆喜んで協力しましょうということになった。


6/30

成田へ夕方着。

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